【話題】「和歌山の革を知ってほしい」和歌山の皮革、全国に…「きのくにレザー」、タグ付けブランド化©2ch.net

ニカワ ★ 転載ダメ©2ch.net

　和紙をあしらったものや、四角い模様が型押しされた赤いもの。目を引くような色とりどりのかばんが、和歌山市の住宅街にある店頭に並ぶ。ほとんどが地元産の革を使った商品だ。和歌山県産の牛や鹿の革を「きのくにレザー」としてブランド化し、全国に広める取り組みを地元の革製品業者が進めている。

　運営するのは、かばん職人の藤井康守さん（５０）とデザイナーの智砂子さん（４１）。革製のかばんや小物のメーカー「ＴＥＲＲＡ（テラ）」を２０１３年に一緒に始めた。なめし革業者から仕入れ、智砂子さんがデザインして藤井さんが手作りする。

　同じころ、２人は「和歌山でなめしの最終工程がされたこと」など一定の条件を満たした革を「きのくにレザー」に指定する事業を開始。智砂子さんは「和歌山の革はエナメルを中心に、色や模様などバラエティーに富んでいて上質」と話す。

　県によると、和歌山の皮革製造の歴史は江戸時代にさかのぼる。「タンナー」と呼ばれるなめし革業者は和歌山市内に約１０あるが、生産された革は県外で製品化されることから、産地としての知名度は低い。

　ブランド化の取り組みを２人が始めたのは「和歌山の革を知ってほしい」という思いからだ。「きのくにレザー」を使った商品にはオリジナルのタグを付け、他の革のものと区別している。

　エナメル革を使用し一点物の商品を扱う「ＡＧＡＰＥ　ＨＥＥＬＩＯＳ　ＰＨＯＯＳ（アガペー・ヘリオス・フォース）」など複数ブランドを展開。エナメル革には光沢感があるのに加えて、軽くて使いやすいという特徴もある。

　和歌山市に住む会社員、中原美紀さん（３６）は、財布などを愛用。「地元の革を使っていて、使うほどに自分になじんでくる。色も鮮やかで、他の人とかぶらないデザインも魅力」と評価する。同市内の常連の女性（６７）も「地元の発展につながる」と期待を込める。

　最近は全国の百貨店などの催事や展示会でも販売を手掛け、販路を広げている。「和歌山のレザーを知ってもらい、長く使ってもらえたら職人として一番うれしい」。藤井さんは笑顔を見せた。

　■ことば

タンナー

　動物の皮に耐久性や耐熱性を持たせる「なめし加工」をして、皮革を生産する業者。生産地としては東京都、兵庫県、和歌山県などが知られる。全国のなめし革業者が加盟する「日本タンナーズ協会」によると、１９７８年の発足時は約７８０業者が加盟していたが、現在は約３１０業者に減少している。海外からの革の輸入が増えたことなどが減少の原因とみられる。

http://mainichi.jp/articles/20160720/ddl/k36/040/522000c

【話題】「和歌山の革を知ってほしい」 和歌山の皮革、全国に…「きのくにレザー」、タグ付けブランド化©2ch.net

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